2023年08月09日
コラム

産業用ロボットの寿命・耐用年数について

 

目次

1.産業用ロボットの一般的な寿命・耐用年数とは?

2.産業用ロボットの更新工事の際の注意点

3.まとめ

 

 

 

1. 産業用ロボットの寿命・耐用年数について

 

年々、導入する企業様が増加している産業用ロボットは生産設備である為、長期間運用されるユーザー様がほとんどではないでしょうか。

ただ当然のことながら、産業用ロボットにも耐用年数が存在する為、それを理解した上で運用し、寿命を迎える前に手を打つ必要があります。

では産業用ロボットの耐用年数はどの程度なのかと申しますと、税法上では使用用途によって以下の通り異なります。

 

  • 農業用設備 7年
  • 林業用設備 5年
  • 食料品製造業用設備 10年
  • 飲料・たばこ・飼料製造業用設備 10年
  • 繊維工業用設備 3年か7年
  • 木材・木製品(家具を除く。)製造業用設備 8年
  • 家具・装備品製造業用設備 11年
  • パルプ・紙・紙加工品製造業用設備 12年
  • 印刷業・印刷関連業用設備 デジタル印刷システム設備 3年・4年・7年・10年
  • ゴム製品製造業用設備 9年
  • なめし革・なめし革製品・毛皮製造業用設備 9年
  • 窯業・土石製品製造業用設備 9年
  • 鉄鋼業用設備 表面処理鋼材・鉄粉製造業・鉄スクラップ加工処理業用設備 5年・9年・14年
  • 金属製品製造業用設備 金属被覆、彫刻業・打はく、金属製ネームプレート製造業用設備 6年・10年
  • 林業用設備  5年
  • 鉱業・採石業・砂利採取業用設備 石油・天然ガス鉱業用設備 3年・6年・12年
  • 総合工事業用設備 6年
  • 倉庫業用設備 12年
  • 運輸に附帯するサービス業用設備 10年
  • 飲食料品卸売業用設備 10年
  • 飲食料品小売業用設備 9年
  • その他の小売業用設備 ガソリン・液化石油ガススタンド設備  8年・17年
  • 宿泊業用設備 10年
  • 飲食店業用設備 8年
  • 洗濯業・理容業・美容業・浴場業用設備 13年
  • その他の生活関連サービス業用設備 6年
  • 自動車整備業用設備 15年

※参考元:国税庁(https://www.keisan.nta.go.jp/h30yokuaru/aoiroshinkoku/hitsuyokeihi/genkashokyakuhi/taiyonensukikai.html)

 

とはいえ実際にはその期間内しか活用できないわけではありません。メーカーが修理用部品さえ供給してくれれば、

定期的なメンテナンスを行うことによって安定した活用できることがほとんどである為、

「 メーカーの部品供給期限内を耐用年数と同義とする 」という考え方が一般的となっております。

では産業用ロボットの部品供給期限はどの程度かと申しますと、メーカーによって異なりますが、

「 生産終了後10年程度 」であることがほとんどです。

これらのことから「 産業用ロボットの寿命はメーカーの生産終了後10年程度 」といえます。

 

では寿命を迎えてしまったロボットはどうすればよいのか?

部品供給期限が過ぎているロボットは修理が必要となった際に、「 修理部品がない為、復旧不可能 」となってしまうケースもある為、

生産においてかなりリスクの高い設備となります。そこでそのような産業用ロボットは更新工事を行うことが必要です。

更新工事とは「 設備はそのまま流用し、ロボット1式のみを新しい機種に入れ替える 」ことを指します。

そうすることで、まだ活用できる設備は活かしながら、部品供給期限の切れたロボット1式のみ入れ替えることができ

低コストで今後も安定した設備運用が可能となります。

 

 

 

 

 

 

 

2.産業用ロボットの更新工事の際の注意点

 

上述でお話しました更新工事についてですが、低コストで安定した運用を継続できる手段である為に、

老朽化したロボットシステムに対してよく行われる作業となっております。

ただこの更新工事には以下の注意点がありますので、これらをよく理解して実施する必要があります。

 

ロボット本体の動作範囲・寸法が異なることの影響

 

ロボット1式を更新する際、当然既存で活用されているロボット本体と動作範囲が同等である機種を選定致します。

ただ6軸多関節型などの複雑な動作が可能なロボットでは、動作範囲が問題なければそれでよいということにはなりません。

各関節を活用した複合動作によってシステム運用に必要な動作を行うことができるのかまで確認する必要があります。

そのような際には3Dシミュレーションソフトを活用して事前に動作検証を行っておくことが重要となります。

 

更新実施後、ティーチングプログラムの作成が発生する

 

ロボット1式の入れ替えを行った場合、同等サイズのロボットを選定したとしても、必ずティーチングプログラムを再度作成する必要があります。

その為、更新工事は大きく 1.既存ロボット配線バラシ・撤去作業 2.新規ロボット設置・配線作業 3.ティーチングプログラム作成作業 の

3工程となります。これらを行う為に必要な日数、生産をストップさせる必要がありますので、期間を把握し生産調整を行わなければなりません。

このティーチングプログラムの作成作業の現地工数を削減する方法の一つに「 プログラム変換 」という手段があります。

同じロボットメーカーのもので更新工事を行った場合であれば、既存のロボットに保存されているティーチングプログラムを

新規ロボット用に変換してインストールすることができます。

これを事前に行っておけば、現地工事では位置修正で済むこともありますので、現地工数を削減することが可能となります。

 

 

 

3.まとめ

 

産業用ロボットの寿命・耐用年数は部品供給が終了することの多い「 メーカーの生産終了後 10年 」が一つの目安となります。

現在もこの期間を超えたロボットを活用されているユーザーもいらっしゃると思いますが、

故障が発生した場合、「 修理用部品がない為、修理できない 」という事態になりかねません。

その為、部品供給期限の切れたロボットはお早めに更新をご検討下さい。

 

弊社ではこれまで約50件・200台以上のロボット更新工事を請け負ってきましたので、

更新に関する豊富な知識と経験を有しております。

更新工事をご検討の際にはお気軽にお問合せ下さい。