ロボットメンテナンス内製化の成功の秘訣
ロボットのメンテナンスを内製化するには?
産業用ロボットのメンテナンスを内製化することで、保守コストの削減や設備停止時間の短縮、現場対応力の向上が期待できます。
しかし、いきなりすべての保守業務を自社で対応しようとすると、技術不足や人材不足によってかえってトラブルが増加する可能性があります。
そこで、ロボットSIer目線での内製化を成功させるための秘訣を本文ではご紹介いたします。
目次
ロボットメンテナンスの内製化手順
ロボットメンテナンス内製化の成功の秘訣
まとめ
近年、製造業では人手不足やコスト削減の観点から産業用ロボットの導入が進んでいます。
ロボットの稼働台数が増えるにつれて、保全部隊のある企業様はロボットメンテナンスの内製化に取り組み始めています。
保守コスト削減への期待
メーカーや保守業者へ依頼すると、点検費用や出張費が発生します。
複数台のロボットを保有している場合は、企業様にとっても大きなランニングコストとなります。
自社で対応できる範囲を増やすことで、外部委託業務を限定的にしてコスト削減を目指されている企業様も増えてきました。
生産ライン停止リスクへの対策
ロボットの故障によってラインが停止すると、生産計画に大きな影響を与えます。
社内で初期対応ができる体制を構築することで、復旧時間を短縮し、生産ロスを最小限に抑えられます。
ロボットメンテナンスを内製化する手順
メーカーや専門業者の作業に立ち会う
未経験の保全担当者が手探りで作業をされるのは、非効率であり作業ミスのリスクも高まります。
たとえ講習を受けた方や詳細な取扱説明書があったとしても、手本なく作業をするのは、担当者様にも大きな負担となります。
そこで、メーカーや専門業者が実施する作業内容を現場立会いで確認し、可能であればマニュアルの共同作成等で内製化を進められるのが
ベストです。
内製化する業務範囲を決める
全ての業務を一度に内製化する必要はありません。
まずは比較的難易度の低い作業からスタートし、経験を積みながら対応範囲を拡大してください。
担当者を育成する
メーカー研修やロボットSier等で開催されている外部講習を活用し、スキルを習得させることが重要です。
また、メーカーや専門業者の中には、実際の現場での講習や教育サポート等のサービスを活用されると社内教育が効率的になります。
点検基準とマニュアルを作成する
誰が作業しても同じ品質で点検できるよう、標準化されたマニュアルを作成します。
また、点検項目や交換周期を明確にすることで、故障の予防につながります。
保守記録を管理する仕組みを整える
点検結果や交換履歴を記録することで、故障傾向を把握できます。
保守履歴の蓄積は予防保全の実現に欠かせません。
ロボットメンテナンス内製化の成功の秘訣
メーカーや専門業者の作業に立ち会う
前述の手順にも記載した通り、はじめは外部委託をして実際の作業に立ち会うことが一番の近道です。
全てを内製化しない
内製化で最も多い失敗は「全て自社で対応しようとすること」です。
最初は日常点検や消耗品交換などリスクの低い作業に限定し、徐々に対応範囲を広げることが成功への近道です。
メーカーや専門業者との関係を維持する
高度な故障診断やサーボモータ、制御基板の交換などは専門知識が必要です。
内製化を進めながらも、メーカーやロボット専門業者との連携体制を維持しておくことが重要です。
予防保全を重視する
故障が発生してから対応する「事後保全」ではなく、定期点検によって故障を未然に防ぐ「予防保全」の考え方が重要です。
異常音や振動、温度変化などの小さな変化を見逃さない仕組みづくりが必要です。
技術の属人化を防ぐ
担当者一人に知識が集中すると、その人が不在になった際に対応できなくなります。
複数人で情報共有を行い、教育体制を整備することで安定した保守体制を構築できます。
まとめ
ロボットメンテナンスの内製化は、コスト削減だけでなく、生産設備の安定稼働や社内技術力向上にも大きく貢献します。しかし、成功のためには段階的な導入と継続的な人材育成が欠かせません。
まずは日常点検や消耗品交換などからスタートし、保守記録の蓄積やマニュアル整備を進めながら対応範囲を広げていくことが重要です。また、メーカーや専門業者との連携を維持することで、より安全で効率的な保守体制を実現することができます。
弊社では、内製化のサポートとして、共同でのマニュアル作成や定期セミナー開催などがございます。内製化の成功事例・実績も多々ございますので、まずはお気軽にご相談ください。
【よくある質問】
Q1. ロボットメンテナンスはどこまで内製化できますか?
まずは、専門業者の作業に立ち合い、自社での対応可否を見極めてください。
Q2. 内製化に必要な人員は何名程度ですか?
ロボットの台数によりますが、最低でも3名以上の担当者を育成し、技術の属人化を防ぐことが理想です。
Q3. 中古ロボットでもメンテナンスの内製化は可能ですか?
可能です。むしろ中古ロボットはメーカーサポートが限定される場合もあるため、自社で保守できる体制を整えることが重要です。


